私の父は医者嫌いで大した事でなければ病院などにかからない人でした。
けれど、あの時にはそんな父の性格を恨んだものです。
それは私が19歳の冬の事。
私は一浪して二度目の大学受験を控えていました。
都内の大学を受験するため、その日は朝から親戚の家に泊まりに行く予定でした。
明け方5時くらいでしょうか。
何やら階下が騒がしいのです。
耳を澄ましていると救急車がやって来ました。
母は父を連れて一緒に出かけた様子でした。
階下に降りてみると書き置きがあって「病院にお父さんを連れて行きます。出かけて良いです。戸締まりを忘れずに」と書いてありました。
私は予定通り、一次試験を受けてから親戚の家に行きました。
ところがその夜、親戚の家に電話がかかってきて母からでした。
「お父さん今夜が峠だから。帰って来なさい」と言われました。
受検はまだ終わっていません。
翌日に面接の二次試験があるのです。
叔母に相談すると「人間そう簡単に死なないよ。大丈夫」と言われ、私は二次試験まで受けてから帰りました。
その時の事はほとんど記憶にありません。
それだけ気が動転していたのだと思います。
結局父は無事峠を越え退院する事が出来ました。
普段から動脈硬化の気があったのに何の手当もしなかったので突然の発作になったのです。
その時の試験は落ちましたね。
父のせいばかりではないけれど、やはり少しは影響したと思います。
大事な時期のお子さんがいる方は子供に迷惑をかけないように普段から健康に気を配ってほしいと思います。
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